サブクラス482ビザの家族帯同ガイド|配偶者・子ども・医療保険の条件まとめ
- ニック・ウィリアムズ

- 2月25日
- 読了時間: 6分
サブクラス482ビザ(Skills in Demand)とは
サブクラス482(Skills in Demand)ビザは、海外からの駐在員・外国人社員がオーストラリアで就労するためのビザで、最も一般的な雇用主スポンサー型ビザの一つです。本記事では、ビザ保持者が満たす必要のある主な条件と、帯同されるパートナーやお子さま等のご家族を申請に含める方法について説明します。
主ビザ保持者(Primary Visa Holder)
サブクラス482ビザにおいて、駐在員(スポンサーを受けて就労する方)は「Primary Visa Holder」と呼ばれます。
主ビザ保持者に求められる主な条件
Primary Visa Holderに課される最も重要な条件は、スポンサー雇用主のもとでフルタイム勤務を継続することです。原則として、別の雇用主のもとで就労すること(例:副業としてのパートタイム就労やカジュアル就労等)は認められていません。コーポレート・ジェネラルマネージャー(支店長、工場長などの上位管理職)や医療従事者(医師等)については、通常の雇用の範囲外での業務を一定程度認める特則が設けられています。
万一、「Primary Visa Holder」がスポンサーのもとでの就労を終了した場合でも、最長180日間、新たな就職先の確保/新たなスポンサーの手配、またはオーストラリア出国に向けた手続きを行う猶予があります。
副申請者(Secondary Visa Holders)
「副申請者(Secondary Visa Holders)」、すなわち配偶者やお子さま等のご家族は、サブクラス482ビザの期間中、就労および就学が可能です。
成人のSecondary Visa Holders(夫・妻またはパートナー)には、原則として制限のない就労許可が付与され、フルタイム・パートタイム・カジュアルのいずれの雇用形態でも勤務可能で、複数の雇用主のもとで働くことも可能です。
学齢期のお子さまについては、ビザ保持中は就学が求められるのが一般的です。
民間医療保険加入義務
ご家族を含むビザ保持者全員に共通する重要な条件として、「民間医療保険の加入義務」があります。これは、オーストラリア内務省(Department of Home Affairs、以下「DoHA」)が定める基準と同等の民間医療保険に加入していることを意味します。
医療保険は、企業の団体保険(コーポレート保険)で手配される場合もあります。その場合、雇用主側で団体保険の提供者に対し、当該補償内容がDoHA要件を満たしているかを慎重に確認してもらうことを強く推奨します。
加えて、Bupa、Medibank Private、nib等のオーストラリア主要民間保険会社は、サブクラス482ビザ向けの民間医療保険パッケージも多数提供しています。
サブクラス482ビザにおける「家族単位(Family Unit)」
サブクラス482ビザでは、「主たるビザ保持者(Primary Visa Holder)」が「家族単位(Family Unit)」に該当するご家族を申請に含めることができます。
対象は主に以下のとおりです。
配偶者(夫または妻:法律上の婚姻関係にあるパートナー)
事実婚パートナー(De-facto partner)
扶養される子ども(Dependent Children)(原則23歳未満)
事実婚パートナー(De-facto partner)の取り扱い
オーストラリアでは、婚姻関係にないパートナー同士であっても、継続的な生活共同体としての関係(事実婚関係)が認められます。
事実婚パートナーをビザ申請に含めるためには、DoHAに対し、継続的な事実婚関係であることを示す証拠を提出する必要があります。具体的には、同居・生活の実態、互いのコミットメント、家計・資産の共有状況、友人・家族からパートナー関係として認識されていること等を裏付ける資料が求められます。
事実婚関係は「合理的な期間」継続している必要がありますが、厳密に「何か月以上」と定めた明確なルールが常にあるわけではありません。一般的には、サブクラス482ビザでは約6か月程度の関係継続が、ひとつの目安として扱われることが多いです。
扶養される子ども(Dependent Children)の年齢要件
18歳未満のお子さまは、原則として自動的に「扶養(dependent)」と見なされ、サブクラス482ビザ申請に含めることが可能です。
一方で、お子さまが18歳以上23歳未満の場合、DoHAは、そのお子さまが住居・食費・衣服等の基本的な生活において、引き続き申請者に実質的に扶養されていることを示す証拠を求めます。一般的には、18歳を超えるお子さまをサブクラス482申請に含めるためには、フルタイムで就学していることが必要となるケースが多いです。
18歳以上のお子さまに付与されるビザ期間は、多くの場合、親御さまと同じ期間となります。ただし、まもなく23歳に達する場合には、23歳の誕生日の前日までを有効期限とするビザが付与されることがあります。
23歳以上のお子さまは、原則としてビザ申請に含めることはできません。ただし、例外的に、重い障害等により就労ができず、親御さまに全面的に依存しているなど、非常に限定的な事情がある場合に限り、含められる可能性があります。
ご家族が後日オーストラリアに来る場合(Subsequent Entrant)
お子さまの就学状況や配偶者・パートナーの就労の都合がある場合、駐在の渡航計画は複雑になりがちです。また、駐在の就労開始のために、ビザ取得が早急に求められることもあります。
サブクラス482ビザは、最初の申請時に配偶者やお子さまを必ず含める必要はありません。必要に応じて、サブクラス482の「家族追加申請(Subsequent Entrant)」を利用して、ご家族は後日、段階的に渡航準備を進めることが可能です。
ペットをオーストラリアへ連れていく場合
最後に、もう一つ大切な「家族」— ペット—についても触れておきます。オーストラリアへは、犬・猫を連れてくることが可能ですが、ウサギや鳥などは持ち込めません(※例外が認められる場合もありますが、一般的には非常に制限があります)。
犬または猫をオーストラリアへ連れてくるには、手続きが複雑で時間もかかるため、早期からの綿密な計画が不可欠です。ペットは承認された品種である必要があり、特定の輸送条件(専用便等)を満たす必要があります。輸送費が高額になることもあり、予約枠の都合で待機期間が生じる場合もあります。
また、到着後は検疫施設で一定期間の滞在が必要となり、検疫終了後にようやく引き渡しとなります。ペットの負担も大きくなり得ますので、渡航にあたっては動物福祉(ペットの健康・安全)の観点からも、慎重にご検討ください。
2026年2月時点
本記事は情報提供のみを目的としたものであり、個別事情に応じた、または個別の状況を前提とするビザ/移民に関する助言に代わるものではありません。掲載日時点における本記事の正確性を確保するよう最大限努めておりますが、オーストラリアの移民法令は頻繁に改正される点にご留意ください。ご自身の個別事情に関しては、必ずオーストラリア政府公認移民代理人(Registered Migration Agent)または移民法を専門とする弁護士にご相談ください。

ニコラス・ウィリアムズ
不動産エージェント豪州公認移民コンサルタント/TOTAL MIGRATION SERVICES PTY LTD
ニュージーランド出身で、移民関連業界に20年以上携わっています。TOTAL MIGRATION SERVICES PTY LTD代表コンサルタントとして、移民法の政策のトレンドに精通し、様々なビザ案件を手掛けながら、特に雇用主スポンサービザに焦点を当てています。ニックは、オーストラリア登録移民エージェント(MARN 1067210)です。大学卒業後に1年半ほど過ごした日本、とりわけ旅行で訪れた九州の大ファンになり、料理好きも相まって、豚骨スープを手作りし自宅で「本格的豚骨ラーメン作り」を楽しむまでとなりました。天気の良い週末には海辺をドライブしたり、庭でB B Qをしたりと、これぞオーストラリアなライフスタイルも満喫してます。
