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駐在員が押さえておくべき雇用の基本基準「National Employment Standards」

更新日:3月25日

Fair workAwardときて、最後に押さえておきたいのが、「National Employment Standards(NES/雇用の基本基準)」 です。

これは「オーストラリアで働く人全員に最低限保証される権利」のこと。雇用形態(フルタイム、パートタイム、カジュアル)にかかわらず、基本はこのルールの上で働くことになります。


NESで決まっている主な項目

簡単にまとめると、以下の内容が基本基準として定められています。(2026年1月時点)

  • 週38時間労働が基本(+合理的な残業)

  • 有給休暇(Annual Leave):フルタイムで年間4週間(ホスピタリティなど一部は5週間)

  • 病気・介護休暇(Personal/Carer’s Leave):年間10日

  • 育児休暇(Parental Leave):最大12か月(無給)、条件により24か月まで延長可

  • 祝日(Public Holidays):勤務義務はなく、出れば割増

  • 柔軟な働き方の請求(Flexible Work Requests):子育てや介護を理由に可能

  • 解雇時の通知期間(Notice of Termination):勤続年数に応じて1〜4週間

  • レイオフ(解雇)時の補償(Redundancy Pay):勤続1年以上なら支給対象

  • 雇用契約書の交付義務(Fair Work Information Statement)


有給待遇が手厚いオーストラリア

日本では「有給=年間10日スタートで最大20日」と年次に応じて最大20日が付与され、持ち越せるのは2年間。というのが一般的ですが、オーストラリアではフルタイムの場合、4週間(20日間)が付与されます。また、これに加えて「病気休暇(Sick Leave)」と「家族の看病休暇(Carer’s Leave)」が別で年間10日分付与されます。

ちなみにカジュアル雇用は、有給はありません。パートタイムの場合は、時間に応じた有給+病気休暇が付与されます。


例えば、風邪を引いて有給を使う場合は、病気休暇から休んだ分が消化されますので、通常の「有給休暇」は引かれません。仮に、4週間残っている場合は有給は4週間のままとなります。


ちなみに、日本では最大2年間しか有給を持ち越せませんが、オーストラリアの場合は無限に繰越が可能です。さらに、余った有給は払い戻される仕組みになっています。

(病気休暇については、払い戻されません)


※有給の詳しい話についてはこちらをご覧ください。


つまり、オーストラリアの有給は、本当に休暇としてリラックスしたり、家族と過ごすための有給と「風邪や怪我をした時の休み」「家族のための休み」が別枠になっているため、「個人だけでなく家族も大切にする」文化が反映されている一つの例です。


雇用する側も雇用される側も最低限知っておくべき権利

  • 駐在員としては「現地スタッフの採用条件を考えるときの必須知識」

  • 働くご家族にとっては「自分が働くとしたらどんな権利があるかの安心材料」

このNESは、オーストラリアで働く人が当たり前に知っているルールであり、権利です。

働き方のルールを理解することで、現地でも安心して働き始めることができます。

楠本 岳(Kusumoto Takeshi)

人材コンサルタント/CAREER MEISTER

2007年にオーストラリアの人材紹介会社に転職し、メルボルンへ移住。

人材営業、メルボルン支店長、会社取締役を経て2014年末に独立の為に退職。2015年2月にCAREER MEISTERを創業。 日系企業のオーストラリアビジネス参入や事業発展を人材面から支えるプロフェッショナルとして、これまでに100社を超える企業への紹介実績と5000人以上の面談実績、500人を超える成約実績。現在は CAREER MEISTER (Kusumoto & Co Pty Ltd) のCEOを務める。


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