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オーストラリアの有給休暇の仕組みについて

更新日:3月25日


日本と違う休暇制度の基本をわかりやすく解説

オーストラリアで働き始めると、日本との違いを感じる場面はいくつもあります。

その中でも、多くの日本人が最初に驚くのが休暇制度です。

日本では、有給休暇というと以下のイメージをする方が多いと思います。

  • 入社半年後に10日付与

  • 勤続年数に応じて増える

一方、オーストラリアでは有給休暇は、「会社が与えるご褒美」ではなく、働く人の権利として積み上がっていくものとして制度化されています。

今回は、オーストラリアで働く上でまず知っておきたい休暇制度の基本を整理していきます。


簡単にまとめると以下となります。

Annual Leave(年次有給休暇)

  • フルタイム社員の場合、年間4週間の有給休暇が発生

  • 働いた分だけ貯まる

  • 使わなければ翌年に繰り越される

  • 退職時には未使用分が支払われる

Personal Leave(病気・看護休暇)

  • 本人の病気や家族の看病、急な家庭事情などに使える

  • 日本の病欠制度と違い、法律で保障されている


では解説していきます。

まず覚えておきたい休暇はこの2つ

オーストラリアの休暇制度には色々な種類がありますが、まず覚えておきたいのは次の2つです。

Annual Leave(年次有給休暇)

いわゆる有給休暇です。フルタイム社員の場合、年間4週間の有給休暇が発生します。

特徴は次の通りです。

  • 働いた分だけ貯まる

  • 使わなければ翌年に繰り越される(無限に繰越可能)

  • 退職時には未使用分が支払われる


Personal Leave(病気・看護休暇)

もう一つが Personal Leave です。

これは以下の事情がある時に使われる有給休暇の一部です。

  • 本人の病気(風邪や怪我など)

  • 家族の看病

  • 急な家庭事情


日本では「病欠」は本人の体調不良というイメージが強いですが、

オーストラリアでは家族のケアも有給(Personal Leave)として考えられています。


有給は会社ではなく「法律」で決まっている

ここで重要なのが、オーストラリアの休暇制度は会社ごとに自由に決められているわけではないという点です。

基本となるのはNational Employment Standards(NES) と呼ばれる制度です。

これは簡単に言うと、オーストラリアで働く人に最低限保障されている労働基準です。

Annual LeaveやPersonal Leaveも、このNESの中で定められています。

つまり、会社によって多少の違いはあっても、最低限のルールは法律で守られているということです。



休暇制度から見るオーストラリアの働き方

覚えておきたい2つの有給制度のほかに、オーストラリアの休暇制度には、以下の分類があります。

  • Annual Leave

  • Personal Leave

  • Long Service Leave

  • Casual雇用

日本とは少し違う仕組みがいくつもありますが、基本の考え方はとてもシンプルです。

休暇は「働く人の権利」として制度化されているという点です。


まずは、Annual Leaveについて解説していきます。


有給はどう増えていくのか。

ー働いた時間に応じて貯まるもの

日本では、有給休暇は年次に応じて「まとめて付与されるもの」です。

しかしオーストラリアでは、働いた分だけ少しずつ貯まっていくという仕組みです。

例えばフルタイム社員の場合、年間4週間分の有給休暇が発生します。

時間に換算すると、年間152時間(38時間 × 4週間)です。

ただし、この4週間が最初にまとめてもらえるわけではありません。

例えば、以下のように働いた分、有給時間が増えていきます。

期間

残高

1ヶ月働く

約12〜13時間

3ヶ月働く

約38時間(約1週間分)


使わなかった有給はどうなる?

ここも日本との大きな違いの一つです。

日本では、有給休暇は一定期間で消えてしまうというイメージを持っている方も多いと思います。

一方オーストラリアでは、使わなかった有給は雇用が続く限り、翌年以降に繰り越されていきます。

そのため、長く働いている社員の中には10週間分貯まっているケースも珍しくありません。

また、退職する場合には、未使用の有給休暇は給与として支払われるのが基本です。


有給は「働く人の権利」として積み上がる

オーストラリアの有給休暇(Annual Leave)についてまとめると、

  • 年間4週間発生する

  • 働いた分だけ積み上がる

  • 使わなければ繰り越される

  • 退職時には支払われる

という、とてもシンプルな仕組みです。

ただし、Personal Leaveは繰越されません。


日本の有給制度と違い、

「会社が与える休暇」ではなく「働く人の権利として積み上がる休暇」

という考え方に近いかもしれません。

駐在員としてオーストラリアに来られる方や、現地で働く日本人の方にとっても、

この仕組みを知っておくだけで働き方のイメージはかなり変わってきます。


オーストラリアでは、有給休暇を比較的自由に取る文化があります。

  • 家族旅行

  • 海外旅行

  • リフレッシュ

長期休暇で、家族旅行を楽しむケースも珍しくありません。

ただし、もちろん仕事とのバランスも大切です。

上司やチームと相談しながら、計画的に休暇を取っていくことが一般的です。


次は、Personal Leaveについて解説していきます。


Personal Leaveの仕組みと使い方を解説

「病欠用の有給があるの?」と驚かれる方も多いかもしれません。

日本では

  • 有給休暇とは別

  • 病欠制度は会社次第

というケースが多いですが、オーストラリアでは Personal Leave(パーソナルリーブ)が法律で決まっています。

ここからは、以下を解説していきます。

  • Personal Leaveとは何か

  • どれくらい貯まるのか

  • どう使えるのか


Personal Leaveとは?

オーストラリアでは年間10日のPersonal Leaveが発生します。

正式名称はPersonal / Carer’s Leave です。

この休暇は、Annuaru Leaveとは異なり、以下のような時に使われる有給休暇です。

  • 自分が病気・怪我をしたとき

  • 家族の看病

有給を減らさずに、病欠用の有給があるのはありがたいですね。


Personal Leaveはどう増える?

Annual Leaveと同じく、毎日少しずつ増えていきます。

フルタイムの場合、年間10日(76時間)がもらえます。

つまり、1週間働くごとに約1.46時間もらえる仕組みとなります。

期間

残高

1ヶ月

約6時間

6ヶ月

約38時間

1年

76時間


Personal Leaveは看病にも使える

Personal Leaveは家族の看病にも使えます。

例えば、以下のような時に使用することになります。

  • 子供が病気

  • 配偶者の看病

  • 家族の医療対応


この場合はCarer’s Leaveとして扱われます。


Personal Leaveの注意点

Personal Leaveのポイントが3つあります。

① カジュアル雇用には基本的に発生しない(Annual Leaveも発生しません)

② 必要な場合は、医師の証明書を求められる

③ 未使用分は翌年に繰り越される


以上、オーストラリアの有給制度について解説しました。

オーストラリアでは通常の有給休暇に加えて、病欠も法律で守られている休暇制度です。

日本とは制度がかなり違うため、駐在員の方も最初に理解しておくと安心です。

楠本 岳(Kusumoto Takeshi)

人材コンサルタント/CAREER MEISTER

2007年にオーストラリアの人材紹介会社に転職し、メルボルンへ移住。

人材営業、メルボルン支店長、会社取締役を経て2014年末に独立の為に退職。2015年2月にCAREER MEISTERを創業。 日系企業のオーストラリアビジネス参入や事業発展を人材面から支えるプロフェッショナルとして、これまでに100社を超える企業への紹介実績と5000人以上の面談実績、500人を超える成約実績。現在は CAREER MEISTER (Kusumoto & Co Pty Ltd) のCEOを務める。


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