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オーストラリア、なぜそんなに休めるのか?


「オーストラリアは有給をちゃんと取る国」

そんな話を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

実際に現地で働き始めた日本人がまず驚くのが、「みんな普通に休む」という事実です。

日本では、有給があっても使い切らない人が多い一方で、オーストラリアでは「有給は使い切るもの」という考え方が一般的です。

本当に4週間休めるのか?迷惑にならないのか?嫌われないのか?

なぜここまで違いが生まれるのか、本記事では、制度と文化の両面から、その理由を紐解いていきます。


オーストラリアの有給休暇は年間4週間

まずは制度から整理しておきましょう。

※詳しくはオーストラリアの有給休暇の仕組みについての記事で解説しています。


オーストラリアでは、フルタイム社員に対して年間4週間(20日)の有給休暇が法律で定められています。 日本のように勤続年数に応じて増えるのではなく、「Accrual(積み上げ)」方式となっており、有給は働いた分に応じて少しずつ積み上がっていきます。 結果イメージとして、1年間働くと約20日分の有給が貯まることになります。

勤続年数関係なく、1年働くごとに20日分が貯まるので、新入社員でも長く働いているベテランでも同じだけの有給休暇があります。


オーストラリアでは本当に4週間も休むのか?

結論、オーストラリアでは多くの人がしっかり有給を取得します。 特にクリスマスシーズンは12月後半から1月初旬にかけて、2週間ほどの休暇を取る人が多く、企業によってはこの期間、業務が大幅にスローダウンすることも珍しくありません。 海外の企業と取引すると12月の中旬から仕事が進まないという感覚を持つ方も多いかもしれないですが、まさにそれです。


「休む前提」の組織文化

日本人にとって最大の疑問は「そんなに休んで大丈夫なのか?」

日本との考え方の違いとして「長期休暇を取っても周囲に気を遣わない」という点かもしれません。

その理由は、そもそも休むことを前提に組織が設計されているからです。

オーストラリアでは、

  • 有給を取る

  • 同僚が業務をカバーする

  • 自分も別のタイミングで休む

という「お互い様」の文化が根付いています。

つまり、「休む=迷惑」という発想自体があまり存在しません。

「ホリデー楽しんできてね」と送り出してくれる文化があります。


日本人が有給を取りづらい理由

一方で、駐在員や現地で働く日本人の中には、有給取得に遠慮してしまう人も少なくありません。

その背景には、次のような感覚があると思います。

  • 周囲が忙しそうに見える

  • 自分だけ休むことへの抵抗感

  • 日本での働き方の感覚が残っている

しかし、オーストラリアにおいては、有給を取ること自体が「普通の行動」です。

むしろ、ほとんど休まない人の方が珍しい存在なのです。

楽しむために仕事をしているという前提が大きく影響しているかもしれません。


会社から「休んで」と言われる文化

もうひとつ、日本との大きな違いがあります。 それは、有給休暇が基本的に失効しないという点です。 そのため、取得しない限り有給は蓄積され続けます。 企業側にとっては、この未消化の有給が将来的なコスト(負債)になるため、一定以上貯まると「そろそろ休んでください」と促されることもあります。 日本でも、有給奨励の文化が少しずつ広がっていますが、この点もオーストラリアと日本の違いのひとつです。

※オーストラリアでは、一般的に未消化分の有給は払い戻しになります。


まとめ

とういことで、オーストラリアでは、有給休暇は遠慮して取るものではなく、当たり前に使うものとして位置付けられています。オーストラリアで働く日本人にとって重要なのは、考え方を切り替えることです。 有給は「お願いして取るもの」ではなく、前提として使うものとして捉えておきましょう。

この感覚は以下の制度と文化の違いに基づいています。

  • 法律で年間4週間の有給が保証されている

  • 休む前提で組織が運営されている

  • 有給が失効せず積み上がる仕組み


最初は戸惑うかもしれませんが、オーストラリアでは「しっかり働き、しっかり休む」ことが、ごく自然な働き方です。 この違いを理解することが、現地での働きやすさにも大きく影響してくるでしょう。

駐在員の方は、現地の従業員に対して、この点を理解しておくと対応がスムーズだと思います。


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楠本 岳(Kusumoto Takeshi)

人材コンサルタント/CAREER MEISTER

2007年にオーストラリアの人材紹介会社に転職し、メルボルンへ移住。

人材営業、メルボルン支店長、会社取締役を経て2014年末に独立の為に退職。2015年2月にCAREER MEISTERを創業。 日系企業のオーストラリアビジネス参入や事業発展を人材面から支えるプロフェッショナルとして、これまでに100社を超える企業への紹介実績と5000人以上の面談実績、500人を超える成約実績。現在は CAREER MEISTER (Kusumoto & Co Pty Ltd) のCEOを務める。


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